不動産投資において、建物や建物付属設備等は毎年減価償却を行いますが、新築物件については、構造や用途に応じて法定耐用年数が定められています。中古物件については、次の計算式で耐用年数を計算します。 法定耐用年数経過前の物件の耐用年数 耐用年数 = 法定耐用年数 - 経過年数 × 0.8 例えば、法定耐用年数が47年のRC造マンションを築20年で購入した場合の耐用年数は、 耐用年数 = 47年 - 20年 × 0.8 = 47 - 16 = 31年 という計算式になります。銀行から融資を受ける際、耐用年数を超える年数のローンを組めないこともあります。 法定耐用年数を経過した物件の耐用年数 耐用年数 = 法定耐用年数 × 0.2(但し、最低2年) 例えば、法定耐用年数が22年の木造アパートを築23年で購入した場合の耐用年数は、 耐用年数 = 22年 × 0.2 = 4年 という計算式になります。築年数の経過した物件をほぼ土地値で現金購入し、短い償却年数で償却を行うことにより節税する(収めるべき税金を先送りする)という裏技もあります。 関連情報: 法定耐用年数, 減価償却, 中古物件の耐用年数
投資不動産の売却にかかる税金について説明します。 不動産売却関して注意すべき点は1点、それは、不動産保有期間5年以内に売却する場合と、購入から5年を過ぎて売却した場合とで負担する税金が約2倍も異なることです。 不動産取得日から、譲渡した日が属する1月1日までの保有期間が5年以内に売却する場合は、短期譲渡所得として譲渡所得の39%(うち、9%は住民税)がかかります。5年を超えて売却する場合は、長期譲渡所得として譲渡所得の20%(うち、5%は住民税)がかかります。 つまり、5年以内に売却すると、39%もの税金がかかってしまうため、売却益狙いで不動産を手放す場合はまずは5年間は保有した方がお得です。なお、不動産売却時の課税計算は、給与所得と合算して行うことができません。分離課税として計算します。もし不動産売却損が発生した場合も給与所得と合算することはできません。 譲渡所得とは、不動産購入時の取得費用や売却時の費用も引いて計算します。仲介手数料も、経費として除くことができます。また、建物については、保有期間中に経費として計上した減価償却費は引いて計算するため、つまり、建物割合が大きい場合、償却年数が短い場合は保有期間中の減価償却費を多く計上しているため、建物は減価され譲渡所得は大きくなります。 もし、取得時に、短期で売却を考えるなら、不動産の建物割合よりも土地割合を多くすることにより減価償却費を少なくして売却益を圧縮することができます。
サラリーマンが不動産投資を行う際に必要経費として認められるもの、認められないものを一覧表にしました。また、経費計上することにより所得を圧縮して簡単に節税する方法についても説明します。 経費科目 ○ 経費計上できるもの × 経費計上できないもの 租税公課 不動産取得税 登録免許税 固定資産税 都市計画税 収入印紙代 居住不動産にかかる不動産取得税、登録免許税、固定資産税、都市計画税等 所得税 住民税 支払い金利 不動産をローン購入場合の建物などの「土地以外」にかかる支払い金利を経費計上できます。銀行への毎月の支払いのうち、元本返済部分については、負債が減っているため経費計上できません。つまり、不動産投資においては、購入価格のうち建物(建物、附属設備)の割合の高いものが経費計上できる金額が多くなるため有利になります。売買契約書に購入金額のうち建物、土地の割合が記載されていないものについては、購入者がその割合を決定することができます。通常は、固定資産税明細に書かれている建物、土地の割合に従ってその割合を決定します。あまりに土地割合を小さくしすぎると、税務署により否認される場合もあります。 ローンのうち、土地にかかる支払い利息については原則経費算入することができません。ローンにおいて、建物代、土地代をまとめてローンを組んでいる場合(通常のローン)、毎年、建物よりも土地代にかかる元本を先に返済したとして支払い利息を計算します。 ※例外として、不動産投資における収支がプラスの場合(利益がでている場合)に限り、その利益の範囲内で土地代の支払い利息を経費計上できます。 減価償却費 建物、附属設備など、不動産投資にかかる減価償却費を経費計上できます。 建物などの減価償却資産を購入するために支払った手数料は、資産の価格に加算して減価償却することもできます。詳しくは税理士や税務署へ相談してみて下さい。筆者は、その手数料が少額の場合は初年度に経費として算入し、一棟マンションを購入した際の高額な仲介手数料は減価償却資産として計上し、毎年減価償却を行っています。仲介手数料を経費計上する際、仲介手数料を土地代と土地代以外(建物本体+附属設備)の比率で計算し、土地代以外についてのみ経費計上(減価償却)します。土地代にかかる仲介手数料は経費計上(減価償却)できません。 修繕費 壁紙を貼り替えたり、ペンキを塗ったり、またエアコンを修繕、交換、したり設備機器が故障した際の20万円未満の修繕費用を経費計上できます。 ただし、クッションフロアやカーペットをフローリングに張り替えたり、室内間取りを変更したりなどの大幅なリニューアル費用、給水ポンプを交換したりエントランスの集合ポストを全交換するなどの価値を高めるための費用や、1件あたり20万円以上支出した場合は経費計上できず、固定資産として処理し毎年減価償却を行います。 自宅の修繕費用など、不動産投資に関係ない費用も経費計上できません。 その他経費 不動産を管理するために購入したデジカメ購入費用、交通費、ガソリン費用、情報収集のためのインターネット接続費用など、不動産投資に関係する費用については経費計上することができます。 ■裏ワザ 個人が小規模に不動産投資を行い、白色申告している場合はある程度大ざっぱな経費処理を行うことができます。筆者は、ワンルームマンションについて小規模投資を行っていた頃は、1件あたり、年間10万円を費用として計上していました。不動産管理のためのデジカメ購入費用、交通費、などを特に領収書が無い場合も少額の場合は問題ないようです。小規模不動産投資の場合は、年額10万円でも大きな費用となりますので、これから確定申告する場合は、その他費用として、経費計上しましょう。ただし、気になる方は税理士や税務署におたずね下さい。
減価償却とは、不動産の建物や附属設備を購入した際に、毎年価値を減らしてその分経費計上できる制度のことです。 例えば、1000万円の中古マンションを購入した場合、購入した年に1000万円を全て経費として計上することはできません。建物や附属設備には、用途や構造により法定耐用年数が決められており、新築の住居用途建物の場合、RC造(鉄筋コンクリート造)は47年、木造建造物は22年、鉄骨造は34年となります。また建物附属設備については、給水設備は15年、エレベータは17年、消化設備は8年、のように細かく決められています。 減価償却法には、定額法と定率法の2種類があり、建物は定額法で減価償却し、附属設備については通常定率法で減価償却します。 例えば、1000万円の中古マンションを購入した場合、建物が500万円、附属設備が200万円、土地が300万円とすると、建物と附属設備分の700万円について毎年減価償却します。土地代については減価償却対象外となります。建物の耐用年数を20年、附属設備の耐用変数を10年とすると、建物については、500万円について20年に渡り毎年定額で減価償却していきます。 (新)定額法と(新)定率法の具体的計算例 平成19年4月1日以降に取得した固定資産については、耐用年数期間で取得価額の100%まで償却できます。平成19年3月31日以前に取得した固定資産については、耐用年数期間で90%まで償却できます。不動産投資JPでは平成19年3月31日の償却方法を、旧定額法、旧定率法と呼びます。平成19年4月1日以降の償却方法については、新定額法、新定率法と呼ぶこともあります。下記では具体的に、取得価額が500万円で、耐用年数が5年の減価償却資産についての償却費の計算方法について示します。 平成19年4月1日以降に取得した固定資産の具体的減価償却計算例 (新)定額法 (新)定率法 耐用年数 5年 5年 償却率 0.2 0.5 1年目の償却費 1,000,000円(=5,000,000×0.2) 未償却残高(期末残高)=5,000,000-1,000,000=4,000,000 2,500,000円(=5,000,000×0.5) 未償却残高(期末残高)=5,000,000-2,500,000=2,500,000 2年目の償却費 1,000,000円(=5,000,000×0.2) 未償却残高(期末残高)=4,000,000-1,000,000=3,000,000 1,250,000円(=期首残高×0.5) 未償却残高(期末残高)=2,500,000-1,250,000=1,250,000 3年目の償却費 1,000,000円(=5,000,000×0.2) 未償却残高(期末残高)=3,000,000-1,000,000=2,000,000 416,667円(=1,250,000×0.333) 未償却残高(期末残高)=1,250,000-416,667=833,333 4年目の償却費 1,000,000円(=5,000,000×0.2) 未償却残高(期末残高)=2,000,000-1,000,000=1,000,000 416,667円(=1,250,000×0.333) 未償却残高(期末残高)=833,333-416,667=416,666 5年目の償却費 999,999円(=5,000,000×0.2) 未償却残高(期末残高)=1,000,000-999,999=1 416,665円(=1,250,000×0.333) 未償却残高(期末残高)=416,666-416,665=1 ※定率法による償却金額が「期首帳簿価額/(法定耐用年数-経過年数)」を下回るため、償却方法を定額法に切り替えて計算します。上記例では、3年目以降に定額法に切り替わります。 ※最終年度においては、備忘価額1円を残して償却します。 関連情報: 法定耐用年数, 減価償却, 中古物件の耐用年数 関連リンク: 不動産投資の確定申告, 確定申告時の必要経費一覧 参考: 減価償却資産の耐用年数等に関する省令
ワンルームマンション投資やマンション一棟買いなどの不動産投資を行っていると毎年2月~3月にやってくるのが確定申告です。サラリーマンによる不動産投資の場合、不動産運用による赤字とサラリーマンによる給与所得を合算することにより税金の還付(給与所得と不動産運用の赤字を合算した合計所得に対する所得税が、事前に納めた源泉所得税などのお金よりも少ない金額分の還付)が受けられるという還付申告による節税が魅力ですが、還付申告の場合、実は年明け早々に申告書を提出することにより、早めの還付を受けることができます。3月中旬の申告期限ぎりぎりに申告すると、還付はその1ヶ月後くらいであるが、なんと1月早々に申告書を提出すると、これもまたその約1ヶ月後の2月には還付申告が受けられるのです。 早めに確定申告の準備を進めることにより、早めの税金還付を受けられるので、その分資金を有効活用できるのはありがたいことです。 申告書作成に便利なのが、弥生会計という会計ソフト、筆者も毎年弥生会計で申告書を作成しています。家賃収入や、各種経費を毎月事前に入力しているので、年が明けたら速攻還付申告書を提出できるよう準備は万全です。楽天で、弥生会計を購入できます。